予防歯科
新生活に向けて歯を美しくしましょう!
毎日歯磨きをしてるようでも、いつの間にか歯は着色していくものです。
美白用歯磨き粉や市販の歯の消しゴムなどで頑張って磨いても、なかなか綺麗にならないことがあります。
茶しぶやコーヒー、紅茶、赤ワインなど歯に着色しやすい飲み物や、タバコのヤニなど頑固な汚れは歯科医院でのクリーニングをお薦めします。
歯科医院で手軽にできるのは、歯石を取って着色研磨をする方法です。これは保険治療で行えます。
さらに、すみずみまで綺麗にするには、専用の機械と薬用ペーストを使って普段のブラッシングでは落としきれない汚れや届かない場所まで徹底的に清掃する方法があります。これにより、虫歯や歯周病も予防できます。
また、トリートメントをすることによって歯がつるつるして、汚れがつきにくい持続した輝きが得られます。
半年に一回くらい定期的にトリートメントを続けていくと、エナメル質が強化され、虫歯になりにくくなります。汚れが付きにくいため、着色してもすぐに汚れを落とせます。
歯が黄ばんできたり、歯の色自体が気になる場合は、ホワイトニングで歯自体を白くすることができます。
歯の色が気になったら、あなたに合ったベストなクリーニング方法を見つけていきましょう。
フロスや糸ようじは使っていますか?
歯と歯の間の汚れ(歯垢)を摂るためにフロスや糸ようじを定期的に使っていますか?
フロスも糸ようじも一揆に入れてしまうと、歯に強い力がかかり歯を痛めたり、詰め物が割れたり外れたりすることがあります。また、血がつく場合は歯茎を痛めて歯周病を誘発する恐れもあります。
フロスは、糸を適当な長さに切って指に巻いて揺らしながら歯の面に沿って根元まで入れていきます。フロスの使用が難しい方は糸ようじを使い、一揆に歯茎の根元まで押し込まずに前後に揺らしながら、やさしく根元まで入れ、やさしく外して下さい。
フロスや糸ようじの効果は、虫歯予防や口臭予防になりますが、使い方を誤ると歯周病や歯の痛みに繋がることがあります。正しく使っていただくと、初期虫歯の発見にも繋がります。例えば、糸がよれたり切れたりした時は要注意です。糸ようじが歯と歯の間に引っかかり取れづらくなった場合は、無理せずに、はさみで糸を一部切ってやさしく抜いて下さい。
歯ブラシだけでなく正しいフロスや糸ようじを併用することによって、歯と歯の間の汚れ(歯垢)を取って健康なお口を保ち、予防と虫歯の早期発見につなげて下さい。
歯茎からの出血を放置していませんか?
朝起きた時、お口の中で血の味がしている、歯磨きの時に歯ブラシに血が付くなど、特に痛みがないけれども何となく気になるこの症状は、歯周病の始まりです。場合によっては、全身疾患や特定の薬による出血もあります。また、喫煙やドライマウスや口呼吸などの原因が難しいものもありますが、歯周病の予防と併用することによって改善される場合もあります。
歯周病を根本的に改善するためには、歯茎の検査、噛み合わせや歯ぎしり、食いしばりのチェックをした上で、歯石やプラークを除去し、正しいブラッシング方法を教えてもらって続けることです。
お口の中からの出血は、歯茎の腫れや身体の疲れ、ストレスなどの健康のバロメーターの一つです。一通り改善がみられた後も、油断せずに定期検診と自宅でのブラッシングや歯周病予防用の歯磨き粉を併用することが重要です。気になった時はすぐに歯科医院でチェックを受けて下さい。
噛み合わせが悪いとどうなるの?
噛み合わせが悪いと言われたことはありませんか?
良い噛み合わせとは、左右上下の歯が均等に当たって、顎の関節や口周りの筋肉に負担のかからない状態です。
噛み合わせが悪くなる原因としては、年齢によるもの、歯ぎしりによるもの、顎関節症や顎の変化によるもの、歯の治療による被せ物や詰め物の高さの変化によるもの、歯並びが悪いことによるものなどがあります。噛み合わせが悪いと、姿勢が悪くなったり、肩こりや頭痛がなかなか治らない、歯周病の悪化、顎関節症の悪化により口が開かなくなったりします。
治療法としては、一つとして、レントゲンで歯並びや顎の骨の位置をチェックし、噛み合わせの高さのバランスが悪い部分を削って調整します。また、マウスピースを作って顎のバランスを調整したり、歯ぎしりを抑えて様子をみる場合もあります。これだけでも、随分症状が緩和されます。
最終的には、適合の悪い被せ物や詰め物を外して新しいものに変えたり、矯正治療に進む場合もあります。
大がかりな治療にならないためにも、まずは、お口のチェックをして噛み合わせを調整することから始めましょう。
被せ物や詰め物をしたら虫歯にならないと思っていませんか?
虫歯になって一度、治療をしても被せ物や詰め物の下で虫歯ができて広がっていることがあります。
大人の虫歯は、あまり痛みを感じず、ましてや、上に詰め物などがあると直接の刺激がないため、気づかないうちに虫歯がどんどん進行している場合があります。
例えば、詰め物の周りが黒ずんでいたり、歯茎が下がっていたり、エナメル質の部分が白濁など少し濁ったりしている場合は、被せ物や詰め物の下に新たな虫歯が進行している可能性が高いです。
このような虫歯は、詰め物や被せ物が外れるか、虫歯がよほど進行して神経近くまでいかないと痛みが生じないため、なかなか気づくことができません。
痛くないからといって放置すると、治療が複雑になり、治すまでに時間がかかってしまいます。
それを予防するには、定期健診で噛み合わせやプラークの付着具合を調べることで早期発見が可能になります。
治療をしたからといって安心せずにメンテナンスを心がけてお口の健康を保ちましょう。
マウスウォッシュを使われていますか?
歯周病予防の一つとしてマウスウォッシュがあります。
マウスウォッシュには、殺菌効果があるため口臭予防や歯周病予防に役立ちます。
ただ、刺激の強すぎるものは、病原菌が口から体内に入る事を防ぐ役割をする常在菌まで殺してしまいます。そのため、長期間使用すると歯の表面をを溶かしたり、歯ぐきに炎症を起こすこともあります。
実は、マウスウォッシュには色々な種類があります。
口の中の殺菌を目的に就寝前などに使用するものや、歯磨き前に汚れを浮き上がらせるために使用するものがあります。
皆さんのイメージでは前者の方をよく使われていると思いますが、後者の方が歯磨きと一緒に歯周病予防を行う効果が強いと思われます。
今まで歯磨き前に使用するタイプのマウスウォッシュを使われたことがない方は、一度、使用してみてはいかがでしょうか。低刺激なものも多いので女性でも使いやすいと思います。
ただし、マウスウォッシュだけでは歯石は取れないので、歯磨きの補助剤として正しく使用し、お口の健康管理に役立てて下さい。
お口の臭い気になりませんか?
口臭には、主に4つの原因があります。1.生理的な口臭。2.食べ物などが原因の口臭。3.病気が原因の口臭。4.精神的な原因の口臭です。
口臭の原因物質は、虫歯や歯周病などの細菌がタンパク質を分解してできるものです。就寝中は唾液の分泌が減るため口の中に細菌が増殖し、口臭の原因物質が増えます。また、肉体に過度のストレスがかかったり、緊張状態を強いられたり、空腹時には唾液分泌が減り、口臭がきつくなることもあります。これらは、時間の経過とともに変化していくので、洗口剤や歯磨き、うがいなどで改善されます。
病気が原因の口臭には、口の中の病気(歯周病や虫歯)があります。歯肉が腫れたり、膿をもった状態は根本的な歯科治療でかなり改善されます。また、胃腸障害や糖尿病、蓄膿症などの全身的な病気からおこる口臭は、口の中の清掃と全身的な疾患の治療を平行して行っていく必要があります。
歯科医院で出来ることは、お口の健康診断をして、虫歯や歯周病の治療、舌苔(ぜったい)や口腔内の清掃を定期的に行うことです。正しい歯ブラシや舌ブラシで、お口の中を清潔に保ち唾液の分泌を促すことによって、少しでもお口の臭いをクリアにしましょう。
気付かぬ内に歯周病!?
歯周病は虫歯と違い自覚症状があまりなく、気付いた時には重症化して手遅れということもあります。
ただ、気をつけてお口の中をよく見ると違いがわかります。健康な歯茎は歯と歯の間が引き締まっており、サーモンピンクのような色をしています。一方、歯周病になると歯と歯の間に隙間ができ、色も赤みを帯びて、全体的にぶよぶよして腫れたり出血したりします。
歯周病は歯の周りにこびりつく細菌の集合体である歯垢(デンタルプラーク)が原因ではじまりますが、正しいブラッシングを心掛ければ、大きなトラブルを回避することができます。
不幸にして歯周病になってしまった場合でも軽度のうちは、ブラッシングと歯周病治療により健康な歯茎を取り戻すことが出来ます。また、進行している場合でも、それ以上進まないように予防することによって現状の歯茎を健康に維持することは可能です。
歯周病は口の中だけでなく、全身の健康にも影響を与えることもあります。例えば、歯周病がある事が糖尿病や心臓疾患、肺炎、低体重児早産などを引き起こしやすくなると言われています。
日ごろからお口の中に感心をもち、何か気になる事があれば放置せずに歯科医院で相談しましょう。何の症状がなくても最低でも年に一回はお口の健康診断をして、ブラッシング指導とクリーニングを受けることをお薦めします。
歯と歯の間に食べ物が挟まって困っていませんか?
食事中に食べ物が歯と歯の間に挟まり、爪楊枝などで取り除いた経験がある方は多いと思います。食べ物が歯に挟まると、違和感や歯が浮いた感覚があったりします。また、長時間、食べ物が挟まり続けたり大きかったりすると、歯周ポケット内に食べ物が食い込み歯肉に炎症を起こします。もちろん、挟まった食べ物を取り除けば症状は落ち着きますが、繰り返し挟まっていると、虫歯のもとになったり歯肉からの出血が多くなり痛みを伴うことがあります。
挟まりやすい食べ物はありますが(繊維性の食べ物など)虫歯で歯に穴があいていたり、歯に段差ができていたり、咬み合わせが悪い場合、また、歯周病で歯がグラグラ揺れていたりすると、状況はかなり悪くなりがちです。
もちろん、虫歯や歯周病を治すのも必要ですが、やはり一番重要なことは日々の効果的なブラッシングです。デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助器具を使用することで状況はかなり改善されますが、これらの器具は慣れないと使用方法が難しく、正しく使えていないと、かえって歯茎を痛めてしまうこともあります。
歯科医院で正しい使用方法をチェックし、定期的にお口の中の検査をして、トラブルの起きない健康な歯と歯肉を保ちましょう。
食後に歯磨きしていますか?
食後にすぐ歯磨きをすると虫歯になりやすいという噂が雑誌やテレビなどで伝えられていました。
これは、間違った情報であり、食後は早やめに歯磨きをすることが正解です。
食べ物を食べた後は口の中が酸性になり虫歯になりやすい環境となります。ただ、唾液の作用で酸を中和したり、歯の再石灰化で、歯が溶けないように防御してくれます。炭酸飲料や糖分などの過剰摂取は、この自浄作用をはるかに超えてしまうので、歯磨きをすることで、細菌の増殖を抑えます。歯磨きをしないままでいると、歯垢の中の細菌によって糖分が分解され、酸が作られて虫歯や歯周病になりやすくなります。
重要なことは、食後には早めに歯磨きをして歯垢とその中にある細菌を取り除くことです。
特に、子供の場合は、保護者の方の仕上げ磨きが重要です。
乳幼児から歯磨きをしていると、急に仕上げ磨きを嫌がったりしますが、子供の発育過程においては、よく見られる現象です。
そのため、お子様の歯ブラシと保護者の仕上げ磨き用の歯ブラシを分けて、まず、子供に磨かせてから保護者の方が奥歯などの磨きにくい部分をしっかり磨いてあげてください。
また、小学生になると、保護者に磨いてもらうことに抵抗があると思いますが、生えかわった大人の歯が一番虫歯になりやすく、歯肉炎も起こしやすいです。
そのため、小学生になっても、週に最低一回は、大人の歯(奥歯や前歯)をチェックをしてあげてください。
食後には、子供の時から、歯磨きをする習慣をつけておきましょう。